Webマーケティングにおいて避けることができない「SEO対策」。
なんとなくイメージはあるものの、なぜ重要なのか?対策の意図は何か?と問われると、具体的に解説するのは難しいものです。
そこで今回は、WebマーケティングにおけるSEO対策の役割や重要性、検索エンジンの仕組み、具体的な対策内容について解説します。
SEO対策を知り、Webマーケティングに活かしていきたいという方は、ぜひ参考にご覧ください。
目次
WebマーケティングのSEOとは?
Webマーケティングの柱となるSEOの歴史は、1990年代の後半頃からスタートします。
検索エンジンそのものは1994年に誕生したYahoo!から始まり、1997年にはGoogle検索が誕生。Webサイトの数が増え続けた結果、SEO対策という概念が登場しました。
ここではまず、WebマーケティングやSEOに関する基本的な情報についておさらいしておきましょう。
WebマーケティングとはWeb上のマーケティング活動
SEO対策はWebマーケティング施策の一つで、主にWeb上で集客をする役割を果たします。
そもそもWebマーケティングとはWeb上で行われるマーケティング活動のことで、Webを通じて消費者を集客し、商品やサービスの購入を促すことを目的としています。
Webマーケティングには「コンテンツ制作」「集客」「接客」「再訪問」という一連のフェーズがあり、SEO対策は検索エンジンからの集客を目指すために施される対策となっています。
SEOとは「検索エンジン最適化」
SEOは、Search Engine Optimizationの頭文字をとった略語で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。
SEOとはGoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果にWebサイトを反映させる活動のことで、Webマーケティング業界では検索結果に上位表示させることを目標として対策を練っていきます。これを「SEO対策」と呼んでいます。
SEOの背景を知りWebマーケティングに活かす
日本国内で利用されている検索エンジンにはGoogleやYahoo!、Bing、Baiduなどがありますが、SEO対策ではGoogleのアルゴリズムを基準にするのが一般的となっています。理由は、世界的にGoogleのシェアが一番高いからです。よって、本記事においても、Googleのアルゴリズムに沿って解説を進めていきます。
SEOの背景について、Googleでは下記の理念を重視して検索エンジンを構築しています。
完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである。
引用元:有益な情報を最適な形式で|Google検索
この理念を実現するため、ユーザーが検索したキーワードに対して関連性の高いコンテンツを、ユーザーが希望している形で提供できるように、アルゴリズムは日々改善され続けています。
SEOの背景を踏まえて、Webマーケティングに取り組んでいきましょう。
WebマーケティングでSEO対策が重要な理由
WebマーケティングでSEO対策が重要な理由は、継続的な集客が狙える点と、人の代わりに24時間稼働し続けてくれる点にあります。
集客方法と言えば、テレビCMや新聞・雑誌への広告掲載、リスティング広告、Youtube広告などが思い浮かびますが、これらの方法は一時的に集客効果を高めることができても、継続し難いというデメリットがあります。また、チラシのポスティングやキャッチのような集客方法は、人の労働がなければ成り立ちません。
一方、SEO対策はGoogleのアルゴリズムが「このキーワードに対する情報は、このサイトが一番適切だ」と判断してくれさえすれば継続的に上位表示され、私たちが寝ている間もユーザーを集客し続けてくれます。
このように、SEO対策はWebサイトで売上アップを目指していくWebマーケティングにとって、非常に重要な役割を果たしているのです。
WebマーケティングのSEO対策には「内部施策」と「外部施策」がある
WebマーケティングのSEO対策は大きく分けて「内部施策」と「外部施策」の2つに分類されます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
SEO対策①:内部施策の意味とWebマーケティングの具体策
内部施策とは、Webサイトで提供しているコンテンツを検索エンジンに届けるための施策です。
具体的には、
- 検索エンジンがWebサイトを正しく参照できるようにする
- 検索エンジンがWebサイトを巡回しやすくするようにする
- ユーザーがWebサイトを使いやすようにする
といった対策をしていきます。
SEO対策②:外部施策の意味とWebマーケティングの具体策
外部施策とは、Webサイトが他のサイトやWebサービスと紐づいている、または評価を受けていることを伝えるための施策です。
具体的には、
- SNSなどのWebサービスと連携する
- 質の高い他サイトからリンクを受ける
といった対策をしていきます。
Webマーケティングの要となるSEOの仕組み
WebマーケティングでSEO対策を実施するにあたって、検索エンジンがどのようにWebサイトを見つけ、コンテンツを認識し、検索結果として反映し、上位表示に決定するのかを理解しておきたいところです。
そこで、GoogleがWebサイトを上位表示するまでの流れを3つのステップでご紹介していきます。
ステップ①:クローリング
クローリング(crawling)とは、Googleのようなロボット型検索エンジンがWeb上に存在する膨大な数のコンテンツを巡回することです。
Web上には1日数十億ものコンテンツが新しくアップロードされていますので、クローリングされるまで数日から数週間、数ヶ月かかる場合もあります。
Googleの場合は、Googleサーチコンソールというツールでクロールのリクエストを送ることができ、この操作を実行すると、クローリング速度が高まりやすくなります。
ステップ②:インデックス登録
インデックス登録とは、検索エンジンがコンテンツの情報を整理し、データベースに格納していく作業のことです。
Webマーケティング業界では検索エンジンを図書館に例えることが多く、クローリングは本を見つける作業に対して、インデックス登録は本を整理整頓しデータに入力する作業のようなイメージとして認識されています。
そしてインデックス作業では、
- コンテンツの質は低くないか
- 適切にコーディングされているか
- 同じ内容のコンテンツがすでにないか
といった細かな部分をチェックしていきます。
ステップ③:スコアリング
スコアリングとは、インデックス登録されたコンテンツに点数をつけていく作業です。この結果によって、検索結果に表示するか、検索順位はどうするかが決定されます。
そして、このスコアリング機能こそが「アルゴリズム」と呼ばれるもので、SEO対策を含むWebマーケティング全体で重視すべきポイントとなります。先ほどもお伝えした通り、アルゴリズムは定期的に改変されますので、アルゴリズムの変動に沿ってコンテンツ内容を変えていく必要があります。
スコアリングの具体的な項目については、
- ユーザーが求めている情報が掲載されているか
- オリジナリティのあるコンテンツか
- どのようなサイトから被リンクされているか
といった基準が設けられています。
Webマーケティングが成功するSEO対策ポイント
これらの情報を踏まえて、Webマーケティングが成功するSEO対策ポイントを以下の5つにまとめました。
- ユーザーの検索意図に対して適切に応える
- 質の高いコンテンツとWebサイトを提供する
- 適切なコーディングで検索エンジンに伝える
- 不正行為を行わない
- 評価の高いサイトからリンクを受ける
それでは一つずつ見ていきましょう。
ポイント①:ユーザーの検索意図に対して適切に応える
検索エンジンは、ユーザーの検索意図に対して適切に応えているWebサイトを高くスコアリングします。
検索意図の分類方法はさまざまですが、Webマーケティングでは以下の4つに分けられることが多い傾向にあります。
- Doクエリ(アクションを起こしたい)
- Knowクエリ(情報を知りたい・問題を解決したい)
- Goクエリ(特定のサイトやサービスを利用したい)
- Buyクエリ(何かを購入したい)
クエリ(query)とは直訳すると「問い合わせ」という意味になり、Webマーケティング業界では検索エンジンに入力するキーワードのことを指します。
例えば、「○○駅 賃貸 物件情報」といった検索ワードには、「○○駅周辺の賃貸物件を探して、良い物件があれば内覧してみたい」といったニーズが含まれており、この場合の分類はDoクエリとなります。
また、「卵 大量消費」といった検索ワードからは、「消費期限の近い卵が大量に残っているから、卵をたくさん使ったレシピが知りたい」という状況が想像でき、この場合の分類はKnowクエリとなります。
このように、キーワードから検索する意図を把握し、適切に応えることがWebマーケティングのSEO対策における、最も重要な課題だと言えるでしょう。
ポイント②:質の高いコンテンツとWebサイトを提供する
質の高いコンテンツとは、テキストコンテンツの内容だけでなく、必要に応じて画像や動画などが使われており、ユーザーファーストのコンテンツになっているかどうかも判断基準となっています。
また、いくらコンテンツの質が高くても、「字が小さ過ぎて読みにくい」「読み込みに時間がかかり過ぎる」「タップする場所が小さ過ぎてリンクに飛べない」「スマホで見ているのにパソコンサイズになって見づらい」といったユーザビリティの悪さは評価を下げる要因となります。
さらに、サイトの質を評価する指標として、Googleでは「E-A-T」と「YMYL」という基準が用いられています。
- E-A-T:専門性・権威性・信頼性
- YMYL:お金や生活に大きな影響を与えるコンテンツのこと
E-A-Tとは、「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった略語で、それぞれの単語の意味通り、専門性・権威性・信頼性の高いコンテンツを高く評価する傾向があります。
そして、YMYLとは「Your Money or Your Life」の略語で、直訳すると「あなたのお金・人生」という意味になり、お金や生活に大きな影響を与えるコンテンツに対しては、特に厳しい評価が採用されています。
こういった理由から、コンテンツの質の向上は、SEO対策だけでなくWebマーケティング全体で取り組むべき課題と言えるでしょう。
ポイント③:適切なコーディングで検索エンジンに伝える
そもそも検索エンジンは、私たちが実際に画面で見ているサイトを見てコンテンツを評価しているわけではなく、htmlやcssといったコードから内容を読み取って判断しています。
つまり、適切にコーディングをされていなければ、コンテンツのスコアリングはおろか、クローリングやインデックス登録にも大きな影響を与えるのです。これは、Webマーケティングでは致命的なミスと言えるでしょう。
例えば、タイトルや見出し、テキストなどの文書構造がコーディングされているかといった部分は、最低限抑えておくべきポイントと言えます。
加えて、検索エンジンが巡回しやすいようにXMLサイトマップが作成されているか、構造化データがマークアップされているか、画像に代替テキスト(altタグ)が埋め込まれているかといった部分も忘れずに実施しましょう。
ポイント④:不正行為を行わない
不正行為とは、検索エンジンが決めたルールに違反する行為のことです。検索エンジンといっても種類はさまざまですが、基本的にはGoogleのルールを参照すると良いでしょう。
Googleでは、下記のような行為をしたWebサイトに対し、「検索結果に反映させない」「検索順位を上げない」といったペナルティを与える傾向があります。
- キーワードが過剰に盛り込まれている
- htmlやcssを利用して隠しテキスト・隠しリンクを記述している
またこの他にも、コンテンツの内容と関係性の薄いリンクが大量に貼られていたり、質の低いサイトを量産してリンクを送るといった行為も不正行為に該当します。
これらの方法はブラックハットSEOと呼ばれていますが、2012年以前までのWebマーケティングにおいてはSEO対策の主流として広く活用されていました。
ペナルティを受けることから現在はこのような方法でSEO対策を実施するWebマーケティング会社は少なくなりましたが、悪質な誹謗中傷サイトを検索結果から押し下げる施策(逆SEO)として、上記のような不正行為をあえて活用する手法も存在します。
ポイント⑤:評価の高いサイトからリンクを受ける
質の低いサイトから大量にリンクが送られるとペナルティの対象になるとお話しましたが、反対に、関連性や質の高いサイトからのリンクは評価が高まる要素となります。というのも、被リンクは、サイトを客観的に評価できる重要な指標だからです。
「Googleが掲げる10の事実」では、リンクについて次のように述べられています。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。
引用元:Googleが掲げる10の事実
(中略)
PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。
つまり、Googleは民主主義の精神を重んじており、「リンクする=サイトを支持する」という判断の元、サイトの評価を上げていることがわかります。
SEO対策はWebマーケティングの必須対策!
今回は、WebマーケティングにおけるSEO対策の重要性についてご紹介しました。
近年はリスティング広告など、低予算で顕在層にアプローチできる集客方法に絞ってWebマーケティングを実施する企業も増えています。確かに、リスティング広告は即効性があり、細かいスパンでキーワードの再設定ができるといったメリットがありますが、集客効果の持続やブランディングの構築は担うことができません。
Webマーケティングを成功させるには、広告運用とサイトでのSEO対策をバランス良く実施し、さらに、InstagramやTikTokなどのSNS、メールマガジン配信など、多方面からのアプローチが必要となります。
キーワードに即した質の高いオリジナルコンテンツを丁寧に作り込み、集客アップを目指していきましょう。
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