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株式会社 幸田商店
「売上が向上したのに残業が減少」と聞くと相反するようにも思えますが、実際にあった事例です。
茨城県ひたちなか市にある株式会社 幸田商店は、自然豊かな地元で採れるさつまいもを使った干し芋を中心に、食品の製造・販売をおこなう企業です。地域の農作物を使った食品づくりに注力し、食の安全を求める健康志向のお客様に向けてEC展開も行っています。
自然豊かな地域柄、ITのノウハウに長けた人材の獲得が難しかった同社。とりあえず立ち上げたECサイトでは、手作業が多く残業も珍しくなかったといいます。
しかし思い切って、サイト改修を外注したところ、色々な課題が解決していきました。
株式会社 幸田商店 ネット運営担当 小舩(こぶね)様に詳しいお話を伺いました。
目次
ー 弊社にご依頼いただく以前は、どのような課題があったのでしょうか?
以前のECサイトがとにかく使いにくく、出荷ミスと非効率な残業の原因になっていたことです。
弊社では、約20年前にECサイトを通じた物販を始めました。社内にITのノウハウがある者がいない中、知恵を絞ってなんとか立ち上げたECサイトでした。
しかし、管理の効率まで配慮されたプラットフォームではなかったため、受注処理が非常にしづらい状況でした。
例えば、データを紙に印刷して現場に持っていかなければならなかったり、お客様情報の確認を目視で行う必要があったり、手作業によるアナログな業務が多かったんです。
ー オンラインで受注したのに、目視での確認も必要だったのですね。
はい。また人間なので、細心の注意を払っていてもどうしてもミスが起こってしまいます。注文が入るとEC担当者が受注データを紙に印刷して出荷担当に渡すのですが、データが連動していないので実際の在庫数と合わなかったり、紙がどこかにいってしまったり……。
在庫数の不一致だけでなく、印刷担当と出荷担当のそれぞれでミスが生じることも珍しくありませんでした。
弊社の繁忙期には、1日に何百件と注文が届きます。しかし以前のECサイトでは1件ずつ手作業で受注データを処理していたので、出荷の完了までにかなり時間がかかりました。
具体的には、繁忙期には連日21〜22時くらいまでスタッフ総出で残業しなければならないような状況でした。
ー 現場では大変なご苦労をされていたのですね。ECサイトは効率化のために導入する企業も多いのですが、現場の作業が増えたのでは本末転倒になってしまいますね。
はい、その通りです。サイト構築に知見のある人材が社内におらず、最初に立ち上げたECサイトをずっと更新できずにいたんです。
さらに受注対応があまりにも大変で、他の業務に手が回らない状況が続いていました。
こうした課題を解決するために、色々なWebマーケティング会社への外注を検討し、最終的にマーケティングユニットにお願いすることにしました。
ー マーケティングユニット(以下、MU)にWebマーケティング全般をご依頼いただき、ECサイトも大幅改修されました。現場はどのように変わりましたか?
以前使っていたECプラットフォームの使い勝手が悪かったため、ショップサーブという管理がしやすいプラットフォームを新たにMUにご提案いただきました。ECサイト改修後は、受注データを1つずつ印刷して全て確認するという作業はなくなりました。また、目視や手作業が減ったことにより、出荷ミスも激減しました。
さらに、出荷ミスがなくなったことにより、お客様からのクレームも減りました。お客様からのお話を聞いて、色々な書類をまとめ、改めて商品を送るという付帯業務もECサイトを改修してからはほとんどなくなりました。
全体的にかなり効率的になりましたね。
そして以前は21〜22時までだった残業も、現在は繁忙期でも19時には退社できています。現場の負担は大きく変わったと思います。
ー 働く人にもお客様にとっても、より良い環境が整ったのですね。売上にも変化はありましたか?
MUに依頼してECサイトをリニューアルした2021年は前年比114%の売上となり、数字の面でも効果がありました。
ー 売上もアップして、残業も19時までとなったら働く人のモチベーションも上がりますね。ECサイトのリニューアル後、お客様層は変わったのでしょうか?
弊社の主力商品は健康志向の方に人気の「ほしいも」です。ですので、以前から50−60代のお客様が多いのですが、最近は20−30代の若い層からの注文も増えています。
ー 若い方のEC購買が増えている理由について、どう推測されますか?
ECサイトがリニューアルされて購買しやすくなったことに加え、時代の流れが追い風になっているように感じます。
弊社はECだけでなく実店舗も構えていますが、売上全体の比重は年々ECに傾いてきています。弊社では自社ECだけでなくAmazonや楽天などでもEC展開していますが、こうしたプラットフォームでも20−30代のお客様からの購買は増加傾向です。
ー EC展開において、若いお客様層の取り込みも欠かせない時代になったのですね。
ー 2022年1月には、企業サイトのリニューアルもMUにご依頼いただきました。以前の課題を教えてください。
課題しかなかったのですが……。
以前の企業サイトはひたすら文字が並び、抽象的な表現ばかりのものでした。古い写真が1〜2枚挿入されただけで興味をそそるような記事はなく、企業情報もしばらく更新されていませんでした。
弊社は茨城県の干し芋の歴史にも携わる、息の長い企業です。歴史を守る会社の看板とも言える企業サイトが「このような状態で良いのか」とよく社内での議題に上がっていました。
しかし、長年放置されてきた状況だったんです。
ー 以前は21〜22時まで連日ECの出荷作業に追われていたことを考えると、企業サイトの更新どころではなかったですね。
企業サイトのリニューアル後、どのような手応えを感じていますか?
明らかに問い合わせやアクセス数が増えています。毎日のようにお問い合わせがありますね。例えば、OEMのお問い合わせのほとんどはこれまでお取引のなかった新規の企業で、全国からご連絡をいただいています。
企業サイトのレイアウトを一新し、さらに効果的な動画や画像が増えたことによって会社の雰囲気や特色が伝わりやすくなったと思います。Web上における、弊社の企業価値が高まったように思います。
ー ほぼ毎日、新規のお問い合わせが届くようになったのは大きな変化ですね。その他に、企業サイトのリニューアルによる変化を感じていますか?
企業サイトのリニューアル前は、電話でのお問い合わせばかりでした。ランダムに入電するお問い合わせをまず受けてから、各部門の担当者に引き継ぐ手間もありました。また、通話後にFAXやe-mailで補足情報を送るというフォロー業務も必要でした。
そこでMUに依頼して、お問い合わせフォームに「お問い合わせ種別」を追加し、入り口の段階から窓口を振り分けられるようにしました。個人と法人を振り分けられますし、お客様側から画像添付もできます。
特に法人からのお問い合わせでは、商品画像や企業 URLなどの企画に必要な資料を始めに入力して頂けるので、その後のフォローも大変スムーズです。以前は、FAXが届かないというトラブルも多かったのですが、メールでやり取りできる現在はこうした付帯業務も軽減されました。
ー お問い合わせの入り口を整えることで、その後の業務もかなり効率化されたのですね。個人のお客様対応でも業務は効率化されたのでしょうか?
私はお客様相談室として個人のお客様からの電話にも対応しているのですが、共通するお問い合わせも多くあります。
例えば、弊社の主力商品である「ほしいも」には、「白粉(しろこ)」と呼ばれる白い粉が表面に浮き出てくる現象がよくあります。これは干し芋に含まれる麦芽糖が結晶化したものなのですが、「カビなのでは?」というお問い合わせがよくありました。
そこで「よくあるご質問」のページをMUに改修していただき、問い合わせの多い質問と回答を画像とともにわかりやすく掲載しました。改修後は、似たような問い合わせの数が一気に減り、いい意味で業務が効率化されました。
ー 日本の人口減少に伴い、人手不足に悩む企業も増えていますが、御社の場合はいかがでしょうか?
年々若手スタッフの人数が減っているので、寂しく感じます。
弊社は茨城の海沿いにあります。自然に囲まれた立地なので、県外から通勤するスタッフは1人もおらず、その代わり近所から徒歩で来る人も珍しくありません。
弊社で働きたいと考える人は、食品や製造に興味があって、かつ比較的近くのエリアに在住している人なんです。ITの知識に長けた人は違う業界へ行ってしまうことが多く、Webマーケティング担当の募集をかけても人材がなかなか集まることはありません。
ですので、MUのような企業に専門的な業務をお願いしている状況です。
ー 素材の魅力を生かした食品づくりには自然に囲まれた立地は欠かせませんが、立地と求職者のバランスを取るのは年々難しくなっているのですね。
働き手が不足する中で、Webマーケティングは業務の効率化にお役に立っているでしょうか?
はい。弊社のスタッフだけでは難しい専門的な知識を提供してくださるので、とても役立っています。
特に、データ分析の面は大きいですね。どんなお客様がいるとか、どのくらいWebサイトが閲覧されているなどの細かい動向も定例会で教えていただけます。自分たちだけではとても分析できない内容なので、非常にありがたいと思います。
ー データ分析では指標となるアルゴリズムも頻繁に変更されるため、常に勉強していないと変化に追いつけません。思い切って外部に依頼するのは、日々の実務だけでなく知識獲得の部分でも効率化できますね。
ー 歴史のある業界では、「自社の業務は自社スタッフで完結すべき」という考えをお持ちの企業もあります。御社では業務の一部を外部に依頼することに、社内のアレルギー反応はなかったでしょうか?
私はそうではないのですが、やはり昔からいるスタッフの中には「自分の会社でなんとかした方がいいんじゃないか」「勉強不足なんじゃないか」と言う人もいました。
手に触れられる「商品」ではなく、Webマーケティングという「スキル」に費用をかけることが理解できないと。こういった人たちを説得するのは大変な時もありました。
でも今となっては、全然何も言われないんです。逆に「わからないことがあれば、すぐにMUに聞いてみたら」と言われるくらいです。
ー たしかに、以前の日本では「情報は無料」という認識は珍しくありませんでした。こうした社内の空気が変わったきっかけは、どんなことだったのでしょうか?
色々な変化を現場で実感していることでしょうか。売上の向上だけでなく、ECサイトの利便性が上がって残業が減ったり、問い合わせも増えたり。
こうした変化を体感して、「Webマーケティングには費用に見合った効果がある」という認識が広がりました。現在では、以前のWebサイトを覚えている人はほとんどいないくらいです。
ー Webマーケティングを外注するにあたり、数社をご検討されていたというお話でしたが、MUを選んだ決め手は何だったのでしょう?
サイト構築のスキルに長けていることと、各部門のスペシャリストが在籍してることでしょうか。
他社ですと、実務とそれを統括する人がそれぞれ1名ずついて、あらゆるWebマーケティング施策に2名体制で対応する企業が多かったですね。
MUは、マーケティングならこの人、広告ならこの人……と施策に応じてそれぞれの分野の専門家に相談できる。ひとりの担当者だけで完結しない、という体制に安心感がありました。
ー 仰る通り、少数の担当者に固定されずプロジェクトによってチーム替えがあることはMUの大きな特徴です。社名にもある「ユニット」は、こうした専門家たちによるフラットな体制をイメージしています。
今後も、現場のさまざまなお悩みを解決できるよう尽力してまいります!インタビューへのご協力ありがとうございました。
課題
対策
マーケティングユニットでは、お客様の目的に応じて短期〜中長期にわたる施策のご提案を行い、包括的なWebマーケティング支援を提供しています。
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