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宮脇鋼管株式会社
同業他社と同じことをしていれば、なんとなく安心。現代においても本当にそうでしょうか?
同業他社よりもいち早くWebマーケティングに着手し、景気の先行きがはっきりしない昨今でも着実に成約率を伸ばしている製造業の企業があります。
昭和36年に設立された宮脇鋼管株式会社は、資本金1億円、従業員数178名、本社の大阪に加えて東京、千葉、埼玉、滋賀などに複数の拠点を持っています。これだけを聞くとこのまま安泰な気もしてしまいますが、大量生産・大量消費時代の終焉や少子化による人材不足など時代の変化による新たな課題に前向きに挑戦しています。
今回お話を伺ったのは、同社の大阪営業3課 課長の山本様。同業他社の進出が遅れているWebマーケティングにいち早く着手した同社に、その後の変化についてお伺いしました。
目次
ー マーケティングユニット(以下MU)に業務をご依頼いただく前、御社にはどんな課題があったのでしょうか?
以前は、お客様からのお問い合わせに対する対応方法が個人の判断に任されていました。ですので、部署間での情報共有をはじめ、その後のフォローの負荷が非常に高くなっていたのが問題になっていました。
ー 御社は本社のある大阪だけでなく、東京・千葉・埼玉・滋賀にも複数の拠点をお持ちです。それぞれの拠点で色々なやり方で対応されていたということでしょうか?
はい、以前のお問い合わせはほぼ100%電話からでした。電話を受けたスタッフが個々のメールアドレスをお客様にお伝えし、そのアドレス宛に関連資料をお送りいただき対応が始まる。
例えば、同じお客様からのお問い合わせでも、1度目はスタッフAが対応し、2度目はスタッフBが対応するというケースも日常茶飯事でした。さらにフォローアップの方法も電話、e-mail、FAXとスタッフそれぞれの判断で行っている状況でした。
ー 御社は昭和36年に設立された歴史のある企業ですし、従業員数171名を抱える大所帯。加えて拠点も複数あるとなると、会社全体で一貫した業務フローを導入するのもご苦労だったのでは。
そうですね。弊社が設立された当時はパソコンもない時代でしたから、在庫管理ひとつとっても情報の管理や伝達はすべて紙ベースでした。さらに拠点が複数あるので、情報の管理が難しかったと思います。
例えば、お客様対応の結果どうなったかというのも、お問い合わせ対応をした本人しか知らないという状況が長い間続いてしまっていました。
ー 例えば、大阪に入電したお問い合わせを東京に引き継ぐというような、拠点をまたぐようなケースもあったのですか?
あります。お問い合わせが大阪でも、納品は関東や東北であったり。逆に関東で受けた問い合わせを関西で引き継ぐケースも珍しくありません。
お問い合わせを引き継ぐタイミングも、見積りまで出してから依頼するのか、お問い合わせの初期段階から別拠点に対応を依頼するのかなど、対応したスタッフによってバラバラでした。
ー 拠点も多いからこそのご苦労もあったのですね。
ー その後、MUを通じて企業サイトの大幅改修に着手されました。以前のWebサイトとはがらりとイメージも変わりましたが、その後どんな変化を感じられていますか?
お客様からの問い合わせが電話ではなくメールに切り替わり、情報共有が格段にスムーズになりました。メールですと「言った言わない」などの間違いのリスクもありませんし、図面やお問い合わせ内容がメールにまとまっているので、その後の作業性も高まります。
企業サイト改修後は、新規問い合わせの8割くらいはメールになっている印象です。
もし入電があったとしても、Webサイトのお問い合わせ窓口から詳細をお送りくださいとお願いしていますので、電話対応への業務負荷も大幅に減少しました。
ー 企業サイトに「お問い合わせ窓口」という新たな入り口を用意したことで、電話を受けてもWeb上の窓口をご案内する選択肢も増えました。入電のタイミングはコントロールできませんし、内容によっては急に長時間の対応を迫られることもあります。そうした負荷を考えると、今までほぼすべて電話だったお問い合わせの8割がメールに切り替わったことは大きいですね。
はい。企業サイトの改修後は、新規問い合わせをいただいてからの引き継ぎ業務はかなり楽になりました。顧客情報管理ツール、SATORIに情報が集約されているので、お客様の地域や業種に合わせて最適な担当者に引き継ぐことができるようになりました。
ー 御社は拠点も分かれているので、拠点によって専門分野もお持ちかと思います。ゼロから伝達せずに、SATORIの履歴を見るだけで良いのは大きな効率化につながりますね。
その後の対応に関しては、何か変化はありましたか?
お問い合わせを受けた後の導線を整理したことにより、「どうしても納期を急ぎたい」「いつまでにこんなものが欲しい」といった話にもスピーディーに対応できるようになりました。ですので、こうしたご相談に対しての成約率も比較的高いですね。
お客様のニーズに対して、より関連性の高い提案も増えてきたとも思います。
ー 成約件数も増えたのでしょうか?
件数は増えています。もちろんWebマーケティングのおかげで構築できた業務フローに頼るだけではなく、私たちも増やす努力をしなければいけないのですが。
ー 体感として、どのくらい成約率が増えた印象でしょうか?
月に1〜2件は増えている印象です。すぐに成約に繋がらない場合でも、次の可能性に繋がっている実感はあります。
ー 御社のプロジェクトは自動車1〜2台の金額では済まない大規模のプロジェクトが多いと思います。大量生産・大量消費の時代と比べて、地球環境保護の動きもあったり新規投資を控える企業も多い時流の中で、新規案件の成約が着実に増えているのは大きな成果ですね。
おっしゃる通り、ありがたい話ですね。
ー 企業サイトのリニューアルにより、お客様からのお問い合わせについてどのような変化を感じていますか?
新規問い合わせの数が増えている実感はもちろんのこと、問い合わせを受けたお客様に対するフォローアップの一部も自動化できるようになりました。
リニューアルした弊社の企業サイトは、MUと提携しているSATORIという顧客情報の管理ツールと連動しています。
このSATORIを活用してメールマガジンを配信しているのですが、継続的に配信することでお客様との関係性を維持できている実感はありますね。注文以外にも、お客様からのお問い合わせの頻度と確度が高まった印象はあります。
ー メールマガジンなら定期的な情報配信により関係性が維持できるので、営業担当者の負荷も軽減されますね。その他にWebサイトを通じて着手されている施策はありますか?
「鋼管うんちく」というコーナーでコラム記事の掲載を継続しています。
こちらは弊社のWebサイトの閲覧件数を増加させる目的で行っている施策です。どんなキーワードで記事が検索されているかをMUに分析いただくことにより、「何がニーズあるのか」という点がわかりやすくなりました。
ー コラム記事の運用を継続してみて、どのような変化を感じていますか?
まず、Webサイトの閲覧数が上昇しているのが目に見えてわかります。その他には、見積もりなど検討段階でのお問い合わせが大幅に増えてきている実感がありますね。
Webマーケティングに着手する以前は、お問い合わせの内容はプロジェクトに直接関係のないものも多くありました。
ー お問い合わせの確度が上がったのですね。受注に近い段階のお問い合わせは以前と比べてどのくらい増えているのでしょう?
Webマーケティングに着手する2年前と比べると、1.5倍くらいに増えているような実感があります。受注の可能性が低いお問い合わせは減って、見積もりなどの受注につながりそうなお問い合わせが着実に増えています。
ー 1.5倍!それは素晴らしいですね。実際に2023年10月時点で御社のサイト閲覧数は62,000件を越えるまでに成長しました。コラム記事が検索されることにより、Web上で御社の認知度が上昇しているのですね。
ー お問い合わせの数が増加し成約率も上昇していますが、お客様はすでに取引関係のある既存のお客様でしょうか?
新規のお客様も増えましたね。新規のお客様がWebサイトを見て、リピート受注をくださるようになったケースも10社以上あります。
ー リピート受注が10社以上!どんな新規のお客様が増えたのでしょうか?
今までお付き合いのなかったお客様です。Webサイトからの納期や価格のお問い合わせをきっかけに、その後のやり取りを重ねて弊社への受注につながるケースが多いです。
ー なるほど。ちなみに鋼管業界では、Webサイトを整えている同業他社がまだ少ないですね。御社がいち早く企業サイトを整えたことにより、今まで御社の存在を知らなかった人が問い合わせをくれるようになった実感はありますか?
そういうケースもありますね。特に企業サイトに実績紹介を写真つきで掲載している効果は大きいと思います。
お客様が「こんな加工をしたい」と思っていても、具体的に伝えられなかったり、加工できる企業を知らなかったり。企業サイトに実績紹介を掲載したことで、「Webサイトのこの事例を見たのですが、できますか?」という具体的な問い合わせも増えました。
ー たしかに写真つきで実績が検索できるのは大きいですね。これまでは電話をたまたま受けた方が対応していたので、人によって紹介できる実績内容に差があったと思いますし。特に拠点が複数ある御社では、違う拠点の実績まで把握するのは難しい。
そうですね。お客様も事前に実績を色々見てからお問い合わせをくださるので、その後の話も早くなりました。
ー お客様が自由に検索できるので、営業担当者が1から説明する手間も省けますね。社内でも実績紹介のページは活用されているのでしょうか?
はい。特に、生産部のスタッフへの社員教育に役立っています。
生産部のスタッフは、パイプを切断したり穴をあけたりという1次加工しか基本的には担当しません。ですから、その後鋼管がどのような形で納品されているのかイメージが湧きにくいんです。
サイト上に実績紹介ができてからは、1次加工しか担当しないスタッフにも完成形が見えるようになりました。弊社の鋼管が「建物のここで使われている」とか「こんな部材のこんな場所で使われている」とか。完成形を見ることで、加工時の注意点がよくわかるんです。「ここは目につきやすい場所だからより精度を高く仕上げなければいけない」とか説明しやすくなりましたし、生産部のスタッフも納得して取り組んでくれますね。
ー 御社のような大規模な加工を扱う業種では、1次加工の担当者が納品まで見られるケースはほぼないかと思います。実績紹介のページを通じて「こんなに大きな仕事の初期段階を担当しているのだ」と知れることも働く人のモチベーションになりますね。
おっしゃる通りですね。
ー 少子化の影響もあり、製造業界で人材不足が叫ばれています。御社では新たな人材確保に向けた施策として、SNSにも積極的に取り組まれていますね。特に、Instagramでは弊社に企画や運用をお任せいただき、エンゲージメント率が運用前後で0.5%→4.81%と改善しました。Instagramの運用を開始された経緯や反響についてお聞かせください。
代表の宮脇は、SNSや新しいツールに積極的で抵抗感を持っておらず、特に若い世代に向けた情報発信の手段としてInstagramを運用開始しました。
最初はどのようなコンテンツを投稿すべきか迷っていましたが、宮脇鋼管のウリである社食の料理写真を中心に投稿をしていました。
その後、MUにInstagramの運用をサポートしてもらい、社食だけでなく、採用者に興味を持ってもらえるコンテンツとして、社員のインタビューや部活動の様子、代表の宮脇をキャラクター化して展開するリール動画など、さまざまな企画を展開しています。
この企画力のおかげで、数値にも成果が表れていますし、実際の社内コミュニケーションの話題に上がったり、積極的に協力してくれる社員も増えてきています。
また、求職者からInstagramを通じて興味を持ってくれ応募いただいたなどの声も採用担当から聞いています。
ー 最後に、MUは御社にとってどんな存在になっているでしょうか?
提案力と企画力に助けられています。Webの力を活用して次に何ができるかという発想は弊社にはないものがあります。やりたいことがあれば、要望を形にしてくれる。
特にWeb上でどんな見せ方をするかという点については、MUからいくつもの提案をもらったり、よりよく相手に伝わるように色々なアドバイスをもらっています。
斬新という言葉が正しいのかわかりませんが、自分たちでは思いつかないような企画をご提案いただいてますね。
毎月の定例会があり、定期的に情報共有いただける仕組みもとても進めやすいと思います。都度、色々なアドバイスをきっちりいただいている印象です。
ー 定期的な情報共有とご提案がお役に立っているということ嬉しく思います。
今後も、御社の着実な売上拡大につながるご提案ができるよう尽力してまいります!インタビューへのご協力ありがとうございました。
マーケティングユニットでは、お客様の目的に応じて短期〜中長期にわたる施策のご提案を行い、包括的なWebマーケティング支援を提供しています。
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