私たちの生活の中で身近にあり、情報を得る場としてなくてはならないWEBサイト。企業概要や実績などをタイムリーに発信するツールとして利用したり、芸術や音楽などのクリエイティブ系の仕事においては、ポートフォリオとしても広く使われたりしています。
自社のみでWEBサイトを構築される場合も多いと思いますが、順を追って適切にページを構成していかなければ、成果の出るサイトは構築できません。
そこで今回は、WEBサイトの構築手順について基本的な流れと、制作会社に依頼する場合の見極めポイントをご紹介します。
目次
WEBサイト構築は手順が重要
効果的に目的が達成できるWEBサイトを構築するためには、正しい手順で制作することが重要です。
書店で販売している参考書やYouTubeなどで発信されている手順をそのまま実践して、目的に対して計画がないまま制作を進めると、見栄えだけはいいけれど一般ユーザーにとって分かりにくく、認知しにくいWEBサイトが出来上がってしまいます。
また、デザインだけが優れたWEBサイトを参考に制作を始めても、自社の商品やサービスとマッチしなかったり、逆に、商品やサービスを売ることにだけに注力して、デザインがシンプル過ぎてビジュアル的に魅力がないWEBサイトになってしまったりといった失敗例も多く見受けられます。
目的と結果が結びつくWEBサイトにするためには、正しい手順で構築していくことが大切です。
サイト構築の基本的な手順
サイト構築の基本的な手順は、大きく4段階に分類することができます。
企画
まずは、サイトを構築してどうしたいのか、何がしたいのかを明確に企画します。
販売業なら売上を伸ばしたい、サービス業なら自社のサービスを認知させたい、製造業なら商品のブランディングをしたい…など、事業の方向性や製品の特徴によってWEBサイトのコンセプトを決めることが大切です。
このコンセプトによって、WEBサイト制作に必要な要素は大きく変わります。
スマートフォンやタブレット、PCが身近にある昨今では、消費者のニーズも多様化しています。広く浅く知識を知りたい方もいれば、専門的でニッチな分野について知りたい方もいます。
この企画の段階では、WEBサイトのコンセプトを決めながら、具体的にWEBサイトに掲載する内容の整理を行いましょう。
例えば、ある工務店のWEBサイトを構築すると想定して、WEBサイトの要素(掲載内容)を挙げてみます。
- 会社概要
- 社長あいさつ
- 施工実例
- 業務フロー
- 工事費について
- CSR活動
- Q&A
- 問い合わせ
- 関連会社リンク
サイト訪問者が知りたい情報を網羅できるように、企画段階ではできるだけ多く項目をピックアップしましょう。
設計
次に、具体的に、WEBサイトを設計していきます。
先ほどの企画の段階では、WEBサイトの方向性と要素を検討しましたが、まだそれがバラバラでまとまっていない状態です。
設計の段階では、それらをつなげて具体的なページの構成を計画します。そして必要な要素を選択し、カテゴリー別に分類してから順番に関連付けて構成することが大切です。
WEBサイトは、例えると木のように大きな幹があり、小さく枝分かれするように情報がつながっているイメージです。このような構造を階層構造と呼びます。
構成するポイントとしては、同じカテゴリーの情報を大きなものから小さなものへ関連付けていくということです。
先ほどの工務店のWEBサイト制作を例にすると、会社概要の後に工事費についてのページがあると、見ている側はとても違和感を覚えるはずです。また、会社概要の後のページに新入社員のページがあり、そのページを挟んで支社案内があったとしたら、支社に問い合わせをしたいのに別のページを経由しないといけなくなり、分かりづらい構成となってしまいます。
そういった事態を防ぐためにあるのが、サイトマップです。サイトマップは、その名の通り、WEBサイト内の地図のことで、どの階層にどの情報が紐づいているかを示したものです。このサイトマップがあることで、制作者とクライアントがWEBサイトの設計内容を共有することができます。
また、サイトマップの制作が、掲示したい情報の漏れや順番を間違えることを防止することにも繋がります。
サイトマップが完成し、WEBサイトの構成が決まったら、次はワイヤーフレームと呼ばれる骨子づくりを行います。ワイヤーフレームとは、どのページに何を掲載するかを具体的に構成したものです。
この段階では具体的な絵やイラスト、文言などは入っていないことが多いですが、この骨子があることで「このページに行けば、次にこのページに遷移することができる」などの動線も含めて整理ができます。
制作
設計が終わったら、次の手順は制作です。ここでは具体的にデザインを起こしていきます。
画像やイラスト、文言をどんどんページに差し入れてデザインを組んでいきますが、WEBデザインなどの知識がなく、自社で行うのが難しい場合は、サイト制作会社やデザイン事務所にこのデザインの作業を外注する手段もあります。場合によっては、大きく費用がかかるため、最近ではクラウドソーシングなどで外注費を削減するケースも増えています。
デザインが出来上がるとコーディングの作業に移ります。コーディングとは、プログラミング言語を使ってWEBサイトのページを組み立てていくことです。
コーディングの作業によって、画面や紙面でのデザインがInternetExplorerやGoogle ChromeなどのWEBブラウザで見ることができるようになります。
公開
WEBサイトが出来上がったら、ゴールはもうすぐです。インターネット上にデザインをUPして、多くの人が閲覧できるよう公開します。
まずは、インターネット上でのWEBサイトの居場所をつくらなければなりません。それにはドメインと呼ばれる、住所のようなものが必要です。
インターネットでページを閲覧していると、画面の上に「https://〇〇〇.jp」「https://▲▲▲.com」というURLが出ますが、ドメインは「〇〇〇.jp」「▲▲▲.com」の部分にあたります。
次に、このドメイン(住所)を世界各国共通の、オンラインの電話帳に載せる作業が必要となってきます。
ここで必要となるのが、サーバーといわれるもので、ドメインが住所ならば、サーバーは土地のようなものです。
このドメインとサーバーを取得することで、世界中の全ての人がオンラインでこの情報を閲覧することができるようになります。
ドメイン取得の方法は、レンタルサーバー会社でレンタルサーバーを契約する時にドメインも一緒に取得する方法と、ドメイン専門会社で取得する方法と2種類あります。
一般的に、レンタルサーバー会社で取得する方が費用が高くなる傾向にありますが、その分、レンタルサーバー会社では、ドメインに関する設定やサイトの設定の一部を行ってくれるという利点もあります。
そして、ドメインを取得して設定を終えてオンラインにアップロードすれば、全世界に制作したWEBサイトが公開されることになります。
自社でサイトを構築する際のメリットとデメリット
WEBサイト構築の基本的な手順をご紹介しましたが、自社でサイトを構築するのには、どのようなメリットとデメリットがあるのかご紹介します。
メリット1. デザインが自由
Photoshopやillustratorなどの画像編集・グラフィックソフトが使える場合、外注のデザイン事務所やデザイナーに伝えにくいことも、自由に実現できてしまいます。
よりオリジナリティーが高いデザインをつくることができるのは、自社でサイトを構築する大きなメリットの一つです。
メリット2. イニシャル・ランニングコストが削減できる
自分でサイトを構築する際には、撮影やデザイン制作も自分で行うため、デザインを外注する場合と比較して、制作費やそれに関わる運用コストを削減することができます。
また、WEBサイトは常に人が見ていることから、ブログやサイトの掲載内容の更新は不可欠です。
そのため、長期的な視点では、イニシャルコストよりもWEBサイトの更新費や改修費などのランニングコストの方が費用はかかると想定されます。その点、自社でWEBサイトを構築して運用する場合は、外注よりも費用をおさえることができます。
デメリット1. 制作に時間がかかる
サイト制作を自社で一から制作するとき、社員にデザインやコーディングなどの専門スキルやノウハウがあれば、外注しなくてもサイト構築は可能です。
しかし、サイト構築に必要な知識が少しでも足りなければ、そこを補うための時間が必要になり、その他の業務に費やせたはずの時間がサイト構築に奪われてしまうことにもなります。
そうかと言って、サイト構築のために必要な専門知識を持った社員を新たに雇うのも、コストがかかってしまう点はデメリットだと言えるでしょう。
デメリット2. SEO対策が弱くなる
SEO対策とは、検索エンジンの最適化のことです。
検索エンジンの最適化とは、googleやyahooなどの検索エンジンサイトの評価を上げ、検索時に上位に表示されるように対策することですが、具体的なSEO対策としては
- 内部対策:サイトのコードをWEB上のロボットが読みやすいように整理すること
- キーワード設計:ユーザーが知りたいキーワードを集約してサイトを設計すること
- 被リンク対策:自然に他のWEBサイトから紹介されるよう複数サイトに関連づけること
- 優良なコンテンツの制作:商品やサービスを紹介するページの質を向上させること
などが挙げられます。
これらのSEO対策を全て自社で行うのは、専門知識やノウハウがなければ難しいかもしれません。
制作会社なら最短手順でサイトを構築
自社では時間と労力のかかるWEBサイト構築ですが、専門性が高いWEB制作会社ならば、短期間で質が高いサイト構築が可能です。
自分でWEBサイトを制作する場合は、外注ではない分、制作費用や運用費用を削減することができますが、結果的にSEO対策や最新のデザイン・ノウハウが加味されていないWEBサイトになってしまう可能性もあります。
WEBサイトを構築する本来の目的は、商品やサービスの売り上げや価値を高めることです。
制作会社に依頼することで、最新の市場やニーズを踏まえたWEBサイトを構築し、運用においても最適な提案を行ってもらえるため、長期的な視点でプロジェクトを進めることができます。
サイト構築を依頼する制作会社の選び方
WEBサイト構築を制作会社に依頼する際の、制作会社の選び方のポイントをいくつかご紹介します。
制作実績が豊富
一番のポイントは、これまでの制作実績が豊富な会社を選ぶということです。
制作実績が豊富な会社には、あらゆる分野におけるWEBサイト制作・運営のノウハウが蓄積されています。
現在多くのWEB制作会社がありますが、まずは同種の制作実績数が豊富な制作会社を選ぶと良いでしょう。
長期的な視点でのランニングコストの提案がある
サーバーの管理費用からブログやサイト内のコンテンツの更新費などを、具体的な数値で提示してくれる業者は信用度が高いと言えます。
また、その保守体制も確認しておくとよいでしょう。1社に1人専任の技術者が担当する場合もあれば、会社全体で顧客を管理する場合もあるなど、各会社ごとに保守体制は異なります。
ランニングコストや制作会社への信頼度合を踏まえて、自社のWEBサイト運用に最も適した会社を選定すると良いでしょう
サイト構築後の集客に関する具体的な提案ができるか
WEBサイトは構築して終わりではなく、サイトに集客し、自社の定めた目標を達成しなければなりません。
そのために、サイト流入をどのように増やすかの具体的な提案をしてくれたり、MAツールなどと連携して顧客にどうアプローチすると効果的かを示してくれたりするかも判断基準にしましょう。
これらのメリットやデメリットを踏まえて、自社の商品やサービスに最適なケースを提案してくれる業者を選定するとよいでしょう。
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