新しいセールス方法として「インサイドセールス」が注目されている昨今、具体的な内容や効果が気になる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、インサイドセールスの実態やメリットについてわかりやすく解説します。インサイドセールスには、営業活動のレベルを引き上げるための手法がつまっているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インサイドセールスとは?
インサイドセールスとは、見込み客(リード)に対して非対面でおこなう営業活動、つまり、SNSやメール、Web会議システムなどを使用し、会社や自宅にいながら営業活動を行うことを指します。
インサイドセールスを活用すると、対面営業に比べて営業担当者の移動時間や交通費などのコストが削減できます。また、営業担当者が同時に複数の見込み客にアプローチできるため、営業効率も上がるでしょう。
例えば、新しいソフトウェア製品を市場に投入した場合、直接訪問するフィールドセールスでは全国各地の企業を訪問し、提案しなければいけません。
しかし、インサイドセールスを採用することで、オンライン上でデモンストレーションや質問対応が行えるので、数日間で100社以上の企業にアプローチすることも可能になります。
インサイドセールスは、現代に合った効率的な営業手法です。ここからは、インサイドセールスとよく混同されがちなフィールドセールスとテレアポについても触れていきます。
フィールドセールスとの違い
インサイドセールスとフィールドセールスの最大の違いは、営業活動の場所と手段です。
フィールドセールスは伝統的な営業手法であり、営業担当者が顧客のもとへ直接訪問して商談を行なう手法を指します。
一方、インサイドセールスは直接的な訪問を伴わず、電話やデジタルツールを活用してオンライン上で商談を展開していきます。
フィールドセールスを選択した場合、営業担当者は直接企業を訪れる必要があるため、多くのアプローチをするのが難しくなります。
フィールドセールスとインサイドセールスの特徴やメリットをしっかりと理解して、それぞれ使い分けると良いでしょう。
テレアポとの違い
インサイドセールスとテレアポは、どちらも非対面の営業活動ですが、目的や実施方法に違いがあります。テレアポは電話を使用して、アポイントメント(会う約束)の取得を目的とする活動です。
具体的に言うと、新規・既存顧客を対象に、商談やミーティングの日程を設定するためのアプローチを電話で行います。
一方、インサイドセールスは、オフィスや自宅などの固定した場所から、電話だけでなくSNSやメール、Web会議ツールを用いて営業活動全般を行うのが特徴です。上記のようにテレアポとインサイドセールスは似ているようで、異なる営業手法です。
自社の事業内容に応じて、適切なセールス方法を選択してみてください。
インサイドセールス・フィールドセールス・テレアポの比較
インサイドセールス、フィールドセールス、テレアポは、それぞれ異なる状況やニーズに応じて適切に使い分ける必要があります。
フィールドセールスは、企業に直接訪問して行われる営業であるので、顧客との深い関係性を築くことができる点がメリットです。しかし、移動時間がかかるため、効率的でない部分も持ち合わせています。
インサイドセールスは、オフィスや自宅からの営業でも幅広い範囲の顧客に効率的にアプローチが可能です。しかし、直接顔を合わせず営業することも多いため、関係性の構築が難しいという特徴があります。
最後にご紹介するのが、テレアポ営業です。テレアポは、電話を利用しての訪問のチャンスを獲得するのが目的で、短時間での情報共有やアプローチができるという特徴があります。しかし、電話で担当者をなかなか捕まえることができなかったり、ターゲットを間違えると強く拒絶させる可能性があったりするため使いどころには注意が必要です。
ここまでの内容で、それぞれの特徴や良いところがわかってきたのではないでしょうか。次章からは、インサイドセールスのメリットデメリットについて解説していきます。
インサイドセールスの導入の3つのメリットとは
インサイドセールス導入の大きなメリットは、3つあります。
- 見込み顧客に効率的にアプローチできる
- 営業担当者は提案からクロージングの役割に集中できる
- 少人数で見込み客にアプローチできる
インサイドセールスを導入すると、自宅やオフィスにいながら多くの顧客に対してアプローチできます。メリットについて詳しく書いていくので、参考にしてみてください。
見込み顧客に効率的にアプローチできる
インサイドセールスを導入すると、見込み顧客に対して効率的にアプローチできます。
フィールドセールスでは、営業担当者が顧客先に直接訪問して商談を行うため、移動時間や交通費などのコストがかかります。また、訪問先の都合に合わせて訪問日時を調整する必要があり、アプローチまでに時間がかかるというデメリットがあるでしょう。
しかし、インサイドセールスなら、オフィスや自宅などからメールやSNSなどの非対面の手段を用いてアプローチするため、移動時間や交通費などのコストが削減できます。また、見込み顧客の都合に合わせて効率的にアプローチが可能です。
インサイドセールスの導入は、営業活動の効率化だけでなく、実際の商談機会の増加や売上アップにも繋がる営業手法だと言えるでしょう。
営業担当者は提案からクロージングの役割に集中できる
インサイドセールスを導入することで移動時間や訪問時間が削減できるため、営業担当者は顧客への提案から成約までのクロージングの役割に集中できます。
角度の高い顧客に絞って営業活動を行うことにより、営業担当者一人あたりの商談数を増やすことができるため、結果的に売上拡大にも繋がります。
少人数で見込み客にアプローチできる
インサイドセールスは、メールやSNSなどの非対面の手段を用いて見込み客にアプローチするため、フィールドセールスよりも少人数で効率的な営業活動が行えます。
例えば、MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入することで、特定の行動をした顧客(例: 資料ダウンロードやセミナー登録)に対して、自動でフォローアップメールが送信できるのですが、自動化されたアプローチにより、少ないリソースでも多くの見込み客に対してインサイドセールスが実施できるでしょう。
自社の営業リソースを有効に使いたい場合、インサイドセールスの導入を検討することでムダな時間が削減でき、効果的な営業活動が展開できるでしょう。
インサイドセールスの導入の3つのデメリットとは
インサイドセールス導入の大きなメリットがたくさんありますが、以下のようなデメリットも存在します。
- 組織内の業務を整えるのが大変
- 人員の確保が必要
- 顧客に商品の魅力を伝えきれない
デメリットについても詳しく解説していきます。
組織内の業務を整えるのが大変
インサイドセールス導入の際には、組織内の業務を整える必要があるため、状況によっては難しい場面も出てくるでしょう。
例えば、インサイドセールスでは、フィールドセールスとは異なる業務フローとなることもあり、組織内での役割分担など営業部門全体の業務を見直す必要があります。
また、インサイドセールスに利用するオンラインツールの導入や運用のための研修なども欠かせないため、従業員のITリテラシーのレベルによっては導入時に予想以上の時間と労力がかかってしまうことがあります。
インサイドセールス導入によって多くのメリットがありますが、その反面、組織や業務体制を整える必要があることを理解した上で、計画的に進めることが大切です。
人員の確保が必要
インサイドセールスを導入するには、専門担当者の人員を確保する必要があります。そのため、社内に知識のある人材がいない場合は、新たな人材を採用するにあたってコストや時間が増えます。
インサイドセールスは、従来のフィールドセールスとは異なるアプローチやツールを使用するため、既存社員だけではカバーしきれない場面も多く出てくるでしょう。
採用やトレーニングにかかるコストや時間を考慮して、インサイドセールス導入の計画を立てることが大切です。
顧客に商品の魅力を伝えきれない
インサイドセールスでは対面でのコミュニケーションがないため、顧客ニーズを深く理解しきれず、商品の魅力を十分に伝えられない可能性があります。
フィールドセールスとは異なり、インサイドセールスは主にSNSやWebを通じてのアプローチとなるため、営業担当者の人柄や商品のよさを実感しにくい部分が出てくるでしょう。
例えば、高級な香水を販売しようとする場合、インサイドセールスでは香りが感じられないので、顧客に魅力を伝えきれません。人の五感に訴えかける必要があるときは、直接訪問のフィールドセールスのほうが成約率は高くなります。
このように、インサイドセールスとフィールドセールスのよいところを組み合わせるのが、営業活動での成果を高めるために必要になるのではないでしょうか。
インサイドセールスの2つの手法とは
インサイドセールスには、大きく分けて「SDR:PUSH型」と「BDR:PULL型」2つの手法があります。
2つの特徴やメリット・デメリットを理解することで、自社の状況に合った手法を選択できるでしょう。以下より詳しく解説します。
SDR(PULL型)
SDR(Sales Development Representative)とは、コンテンツ制作やキャンペーンを実施して、それらに興味を持った顧客からの問い合わせを通じて商談の機会を得るPULL型のインサイドセールスになります。
SDR(PULL型)は、見込み客から商品・サービスを求めてくるため、商談率が高められるメリットがあるでしょう。SDR(PULL型)を行う施策としては、以下のように複数あります。
- オウンドメディアに見込み客が抱えている課題を解決するコンテンツを掲載する
- ホワイトペーパーやセミナーを開催して、見込み客に情報提供する
- メールマガジンやSNSで、見込み客に情報発信をおこなう
SDR(PULL型)のインサイドセールスは、初動はコンテンツ制作や計画にリソースが取られるため、成果が出てくるまでに時間がかかります。
しかし、1度軌道に乗るとこちらから営業をかける必要がなくなるため、営業コストを大幅に削減できるでしょう。長期的なマーケティング施策としてもオススメなので導入を検討してみてはいかがでしょうか。
BDR(PUSH型)
BDR(Business Development Representative)とは、見込み客に直接アプローチして、商談の機会を得るPUSH型のインサイドセールスになります。
BDR(PUSH型)は、見込み客のニーズや課題を把握した上で、自社商品やサービスの魅力が直接伝えられるため、商談率を高められるのがメリットです。
BDR(PUSH型)の施策には、以下のような方法があります。
- 企業の問い合わせフォームにメールで連絡する
- SNSアカウントに直接DMする
- 企業のオンラインセミナーに参加して逆営業をする
BDR(PUSH型)の営業は、フィールドセールスと同様に自ら顧客に対してアプローチしていきます。初動を加速させたい場合は、PUSH型のBDR戦略を採用してみるとよいでしょう。
効果的なインサイドセールスを行うための3つのポイント
単にインサイドセールスを取り入れるだけでは、成果に繋がりません。効果的なインサイドセールスを行うためには、以下3つのポイントを意識してみてください。
- フィールドセールスとの連携を強化する
- マーケティングチームと協力する
- インサイドセールスに使えるオススメツールを活用する
ではここから、効果的なインサイドセールスを行うためのポイントについて、それぞれ解説していきます。
フィールドセールスとの連携を強化する
インサイドセールスとフィールドセールスは役割が異なるため、連携を強化することにより効果的な営業活動が実現できるでしょう。
フィールドセールスは、実際に顧客のもとへ訪問して対面で営業します。一方、インサイドセールスは、オンライン上での営業活動がメインです。
そのため、インサイドセールスがSNSやメールを使用して見込み客に商品のアプローチをしたあと、フィールドセールスに引き渡すことで、商品の購買効果が高くなります。
このように、インサイドセールスとフィールドセールスが連携することによって、成約までの時間短縮と購買率を大幅に向上させることができるでしょう。
インサイドセールスの導入を検討する場合は、フィールドセールスとの協力体制をしっかりと築いてみてください。
マーケティングチームと協力する
インサイドセールスの効果を最大化するためには、マーケティングチームとの連携が必要不可欠です。
マーケティングチームは、市場のトレンドや顧客のニーズ、製品の特徴などに関する深い知識を持っています。
マーケティングの知識を活かし、インサイドセールスに活用することで、見込み客に対するアプローチがより的確にできるようになります。
インサイドセールスの活動をより効果的に進めるため、マーケティングチームの情報やリソースを活用しながら、市場の動向や顧客のニーズに応じた営業戦略の計画を立ててみましょう。
インサイドセールスに使えるオススメツールを活用する
インサイドセールスの成果を向上させるためには、専用のツールを活用することが必要不可欠です。データや情報の一元管理と効率的な営業・マーケティング活動を行わなければいけません。
そのためには、以下3つのオススメツールを利用してみてください。
ツール種別 | 機能 | 目的・効果 |
CRMツール | 顧客情報の管理や共有を効率化する | 顧客のニーズを把握し、適切なアプローチが可能 |
SFAツール | 営業活動の進捗管理や分析を効率化する | 営業担当者のスキルアップや生産性の向上に繋がる |
MAツール | 見込み顧客の獲得や育成を効率化する | 適切なタイミングで適切な情報を見込み客に訴求できる |
インサイドセールスにおいて、自社の売上向上を実現するためには「CRM・SFA・MA」といったツールの活用は欠かせません。
専用ツールを適切に利用して、インサイドセールスのパフォーマンス最大化を目指していきましょう。
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